安倍晋三首相は14日の記者会見で、検事総長や検事長らの定年延長を可能にする検察庁法改正案について、改正が必要との認識を示しました。
再度、【検察庁法改正案】について、わかりやすくまとめてみました。
また、抗議している芸能人の一覧と、なぜそのような動きがあったのかを検証してみました。
【検察庁法改正案】とは?おさらい
検察庁法改正案」は、検察官の定年を63歳から65歳に引き上げるほか、63歳の段階で役職定年制が適用されるというもの。加えて、内閣あるいは法務大臣が必要と判断した場合は定年延長ができるとされている。つまり、内閣が検察人事に介入することが可能となる
出典ー 弁護士ドットコムー
簡単にわかりやすくまとめると内閣が認めた場合に65歳まで役職を続けられる様にする事で、問題になった黒川検事長の国家公務員法で8月の延長をこの後付け法案でなかったことにしたいと言うのが思惑の様ですね。
更に内閣が許可すれば68歳までの延長もできるとも言われており最悪5年間延長させる事が可能になるとの事です。
政権が気に入った検事を残せる人事になってしまうでしょうし、これはかなり問題です
出典ー MATSUのWEBノートー
ごく簡単に言うと、安倍政権よりの黒川検事長の定年延長を、法改正によって合法化しようとしている、ということになります。
【検察庁法案改正】芸能人らが次々と抗議のツイート
「#検察庁法改正案に抗議します」──Twitterをこのハッシュタグが席巻し、その数はすでに600万ツイートを超えました。
注目すべきは、多くの芸能人たちも声をあげたことです。
【検察庁法改正案】抗議した芸能人一覧
- きゃりーぱみゅぱみゅ(現在は削除)
- 小泉今日子
- 浅野忠信
- ラサール石井
- 大久保佳代子(オアシズ)
- 井浦新
- 城田優
- Chara
- 秋元才加
- 西郷輝彦
- 大谷ノブ彦(ダイノジ)
- 緒方恵美
- 高田延彦
- 水野良樹(いきものがかり)
- 日高光啓(AAA)
- 末吉秀太(AAA)
などです(敬称略)。
【検察庁法改正案】ツイートした芸能人、その後
中でも、小泉今日子さんは、その後も積極的にツイートしています。
私、更に勉強してみました。読んで、見て、考えた。その上で今日も呟かずにはいられない。#検察庁法改正に抗議します
— 株式会社明後日 (@asatte2015) May 12, 2020
また、自民党の泉田裕彦衆院議員が、検察庁法改正案などを審議する衆院内閣委員会から「はずされることになった」「強行採決は自殺行為。与党の理事に強行採決なら退席する旨伝えた」とのツイートに対しても、すぐさま反応しています。
もうなんか、怖い。#泉田裕彦議員を応援します https://t.co/eyoNe0c3u6
— 株式会社明後日 (@asatte2015) May 13, 2020
【検察庁法改正案】きゃりーぱみゅぱみゅは?
きゃりーぱみゅぱみゅさんに至っては、ツイート後、政治評論家の加藤清隆氏からの発言を受け、交戦模様に発展。
【検察庁法改正 きゃりーが《歌手は知らないは失礼》と抗議】https://t.co/XLwgvqs3Hz
あたかも歌手という職業についている人間は無知であるかのような物言いにきゃりーは抗議……
#きゃりーぱみゅぱみゅ #定年延長 #検察庁法改正案 #女性自身[@jisinjp]— 女性自身【公式】 (@jisinjp) May 10, 2020
ですが、その後きゃりーぱみゅぱみゅさんは当該ツイートを削除していました。
— きゃりーぱみゅぱみゅ (@pamyurin) May 11, 2020
【検察庁法案改正】大勢の芸能人が発信したのはなぜ?
海外ならともかく、日本においてこれほど多くの芸能人が同時に時の政権について抗議を表明する事態は、きわめて珍しいことです。
なぜそのような動きに発展したのでしょうか。
安倍政権の新型コロナ対策への危機感?
新型コロナ感染症は、芸能界にも大きな影響を及ぼしています。
多くのイベントやライブは中止されたままであり、テレビ番組の収録も非常にかぎられていて。個人事業者である芸能人の収入はかなり減っています。
こうした状況に対して政府・安倍政権の対応は鈍く、スピードも遅いです。
持続化給付金の上限は、中小企業で200万円、個人事業者では100万円ですが、こうしたことへの不満や問題意識があるのでは、と言われています。
芸能界の質が変化してきた?
ここ数年、大物の芸能人が長く所属していた芸能プロダクションを離れて独立・移籍するケースが増えています。
2017年に元SMAPの稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾の3人や、その後の中居正広、柴咲コウ、米倉涼子などの人気芸能人も相次いで独立しています。
こうした背景には、公正取引委員会が、芸能人の独立後の活動制限することを、独占禁止法違反になったため、芸能人が移籍・独立しても干されるリスクが減ったんですね。
同時に、タレントは所属プロダクション側の顔色を気にしなくてもよくなり、広告スポンサーとの契約もテレビ番組の出演も、自身で判断できるようになりました。
小泉今日子さんも独立した芸能人の一人ですが、もともと歯に衣着せない発言をしてきたのが、以前よりもずっと自由に意見表明をしているようにも見えますね。
また独立していなくとも、昨年の吉本興業の闇営業問題もあり、多くの芸能人が以前よりも仕事に対して強い自覚を持つようになったところもあるのかも、と言われています。
【検察庁法案改正】は、いつ採決されるの?
自民党幹部は、検察庁法改正案などの関連法案について、衆院内閣委員会を15日に開き、採決する方針を記者団に明らかにしました。
衆院通過は来週にずれ込む見通しです。
コロナ感染で、やることがいっぱいあるのに、なぜ今?
という国民の素朴な疑問があることは否めません。
今後の動向にも注目して行きたいと思います。